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【2025年最新出張費データ】
安さ追求の落とし穴とデータから考える
新たなコスト最適化の鍵とは

更新日:公開日:2023年9月19日
海外出張(管理者向け)海外出張(出張者向け)

昨今の物価高騰で、食費や光熱費といった生活費の上昇に歯止めがかかりません。この物価高騰の波は、企業活動においても例外ではありません。出張費にも深刻な影響を与えています。

それに伴い、多くの企業がコスト削減に努めているかと存じますが、ただ単に「安い航空券やホテル」を手配することで、コスト削減ができたと安堵してしまっているということはございませんか?
実は、見直すべきは目に見える金額だけではなく、その裏に隠れた「見えないコスト」かもしれません。

本コラムでは、航空券やホテル代の最新データを比較しながら、表面的な出張費データの裏まで見据えた「真のコスト最適化」に必要なことをご紹介します。

<出張の実績データについて>

以下の実績データは、HISの2024年・2025年の出発データより作成しています。

2025年の最新データで見る出張費の現状と2026年の予測

現在の海外出張の動向は?

現状の出張費がどのように変動しているかを当社の最新のデータ(2024年〜2025年)に基づき、航空券および宿泊費のトレンドを分析し、単なる安さでは通用しない時代の複雑な出張費の価格実態に迫ります。

航空券

2024年/2025年 エコノミークラス方面別平均金額

都市 2024年 2025年 前年比
上海 83,428円 80,100円 96%
台北 72,672円 75,805円 104.3%
バンコク 103,597円 106,080円 102.4%
シンガポール 148,641円 171,598円 115.4%
ロサンゼルス 246,483円 240,185円 97.4%
ニューヨーク 312,602円 325,835円 104.2%
パリ 235,320円 262,102円 111.4%
フランクフルト 259,318円 296,466円 114.3%
ドバイ 135,359円 178,074円 131.6%

欧州都市を中心にドバイやシンガポールといった主要なハブ都市やビジネス都市で、価格の大幅上昇がみられます。フランクフルトでは前年比114.3%、ドバイでは131.6%の上昇がみられました。一方でアジア圏の一部や北米では4%程の微増にとどまり、上海やロサンゼルスではわずかに価格が減少しています。

2024/2025 予約リードタイム平均

都市名 2024年
(平均)
2025年
(平均)
前年比
上海 29日 28日 -1日
台北 29日 30日 +1日
バンコク 37日 41日 +4日
シンガポール 36日 34日 -2日
ロサンゼルス 45日 50日 +5日
ニューヨーク 42日 43日 +1日
パリ 68日 54日 -14日
フランクフルト 46日 62日 +16日
ドバイ 31日 36日 +5日

2024/2025 発券リードタイム平均

都市名 2024年
(平均)
2025年
(平均)
前年比
上海 22日 23日 +1日
台北 23日 23日 ±0日
バンコク 31日 33日 +2日
シンガポール 29日 27日 -2日
ロサンゼルス 36日 42日 +6日
ニューヨーク 33日 32日 -1日
パリ 57日 46日 -11日
フランクフルト 46日 53日 +7日
ドバイ 31日 29日 -2日

パリでは、予約リードタイム(予約から出発日までの期間)-14日、発券リードタイム(発券から出発までの期間)-11日の短期化に加え、前年比111.4%という価格上昇が重なりました。このことから、価格高騰の1つの要因として「直前手配=コスト高騰」である可能性があります。

一方で、価格変動の要因がリードタイムではない都市もあります。短期化している度合いが小さい、あるいは長期化しているにもかかわらず価格が大幅に高騰している都市は、リードタイム以外の要素に要因があることが言えます。例えば、ドバイでは、価格は大幅に上昇しているにもかかわらず、リードタイムの短期化は僅かです。また、フランクフルトでは、価格が上昇しているにもかかわらず、リードタイムは長期化しています。
航空券の価格は「いつ出発するか」や「どの航空会社を利用するか」によっても変動します。2024年および2025年のデータを詳しく分析すると、同じエコノミークラスの利用であっても、特定の出発月には需要の集中により平均価格が押し上げられる傾向がみられます。また、原油価格の高騰や円安による燃油サーチャージの値上げといった外部要因に加え、利便性やサービスレベルなど重視するポイントによって選択肢が多岐にわたります。

このように複雑化している状況だからこそ、単に安い航空券を手配したり、リードタイム管理を行うだけではコスト最適化に対応しきれません。地域や路線ごとの正確な可視化と、それに基づいた柔軟なポリシー(規程)の見直しが重要になります。

宿泊費

主要首都別ホテル価格代金の比較

2024年
(平均)
2025年
(平均)
前年度比
中華人民共和国 25,064円 23,991円 95.7%
台湾 22,597円 25,446円 112.6%
タイ 21,023円 21,855円 104%
シンガポール 40,862円 39,424円 96.5%
アメリカ 46,028円 55,827円 121.3%
フランス 46,039円 60,382円 131.2%
ドイツ 38,854円 34,650円 89.2%
アラブ首長国連邦 44,372円 31,050円 70%

2024年から2025年にかけて、欧米諸国では価格の上昇が目立つ一方、中東や一部のアジア地域では下落または微増にとどまる傾向が見られます。
フランスは131.2%、アメリカは121.3%と大幅に上昇しています。タイや中国、台湾などのアジア圏では多少の微増/微減があるものの、20,000円代を維持しています。

2026年の予測

2026年の出張動向は、昨今から続く物価高騰に加え、世界規模のイベントが「ビジネスの主要拠点」と重なることで、引き続き出張費の高騰が予測されます。

3月初旬から中旬にかけて野球の世界一決定戦が東京、マイアミ、ヒューストン、サンフアンで開催されます。
また、6月初旬から7月中旬にかけては、サッカーの世界一決定戦がニューヨーク、ロサンゼルスなどアメリカ11都市、メキシコ3都市、カナダ2都市で開催されます。
さらに、海外のビックイベントに加え、国内では9月中旬から10月初旬にかけて第20回アジア競技大会(愛知・名古屋)で開催される予定です。
通常、このようなイベントが開催される都市では、開催期間中は航空券やホテル代の高騰が見受けられます。金額の高騰だけではなく予約自体が早期に埋まることで、出張日程の変更や断念を余儀なくされる「機会損失」という見えないコストが発生する可能性があります。
世界的な宿泊需要の回復に伴い、慢性的な人手不足による人件費上昇が続いています。
これらは一時的なイベントによる高騰が収束した後も、基本の宿泊単価が下がりにくい「高止まり」の常態を示唆しています。
また、長期的に続く円安による「高コスト体質」は、2026年も企業にとって避けては通れない前提条件となります。

これまで、コスト高騰への対策は「より安く手配する」という現場の努力に委ねられてきました。しかし、価格高騰の要因がここまで複雑化すると、出張者の工夫だけで解決するのは困難です。これらの予測された事態に備えた出張規定の見直しが必要となります。

安さ追求の落とし穴

コスト削減を目的として、なるべく安い料金で購入することで短期的なコスト削減ができるというメリットがあるように見えます。 しかし、航空券やホテルの「安さ」だけを判断基準に選び続けることは、結果として出張者に一方的な「制限」を強いることにつながり、後に続く「人的資源の損失」といった「見えないコスト」を増大させるリスクがあります。

1. 一方的な制限によるガバナンスの緩み
データが示す通り、2024年から2025年にかけて航空券ではドバイで前年比+31.6%、フランクフルトでは+14.3%と大幅に上昇したほか、宿泊費でもフランスで前年比+31.2%、アメリカで+21.3%と大幅に上昇しており、価格を抑えて手配することが困難になってきています。その結果、いかにして価格を抑えようと出張者に対して「キャンセル不可」や「払い戻し不可」といったリスキーな条件での購入を強制せざるを得なくなります。 コスト削減要求と利便性低下の板挟みになった担当者と、不便を強いられる出張者との間で摩擦が生じ、互いの関係性が悪化する原因となります。


2. 自費出費の可能性
出張者は業務遂行上の品質を確保するため、適切なグレードの宿泊施設や、日程変更に備えた航空券を確保する必要があります。しかし、高騰する海外の宿泊費や航空券に企業が対応できない場合、出張者はやむを得ず超過分を自費で負担せざるを得なくなってしまいます。 この企業経費として計上されない「隠れたコスト」の転嫁こそが、出張者の会社に対する不公平感と不満を蓄積させる要因となります。


3. エンゲージメントの低下
上記のような「制限」や自費出費の常態化は、出張者の会社へのエンゲージメントを著しく低下させます。特に、国内外の出張が多い優秀な人材ほど、待遇や業務環境への不満から離職を選択するリスクが高まります。その結果として、採用・育成に費やした人件費という「見えないコスト」の損失という形で、大きな代償を払うことになります。

コスト最適化と利便性の両立に必要なこと

真のコスト最適化とは、単に費用を抑えることではなく、先に述べた「人的資源の損失」という「見えないコスト」を排除し、出張者と企業の双方にとって最適なコストを実現できるための整備を整えることです。
コスト最適化と利便性の両立を可能にするこの基盤構築には、具体的に何が必要なのでしょうか?

1. データに基づいた可視化とポリシーの見直し
2024年から2025年にかけての出張費データは、コスト高騰の状況が地域や路線によって大きく異なることを示しており、航空券、宿泊費と共に、その変動は一律ではありません。
まず、航空券と宿泊費の双方のデータを分析し、どの地域で、どの路線でコストが高騰しているのかを正確に可視化することが不可欠です。その上で、現行の出張規定やポリシーを現状のマーケット価格や、安さを追及することで生じるリスクに対応できるように柔軟に見直す必要があります。
これにより、実態に合わない制約を排除し、隠れたコストのリスクを排除することで、最適なコストを実現します。


2. リードタイムのデータ分析と管理目標の設定
価格変動の一因としてリードタイムが挙げられます。特に航空券の価格は、予約リードタイム(予約から出発日までの期間)や発券リードタイム(発券から出発までの期間)によって変動することが、先ほどのデータから言えます。
しかし、リードタイムは価格高騰を決定づける複雑な要因の一つにすぎません。そのため、単に「早期予約をすればいい」というわけではなく、価格変動とリードタイムの相関関係をデータに基づいて分析し、地域や路線ごとに最適なリードタイムの目標を設定することが大切です。


3. コスト削減効果の定量化
コスト最適化策を導入した後も、その効果を単なる費用削減だけでなく、出張者の利便性や満足度といった側面からも定量的に評価することが必要です。利便性を犠牲にした「制限」は、最終的に出張者の離職につながるリスクがあります。
施策の定量的な評価を通じて、出張者にとっての利便性を損なうことなく、企業のポリシーに基づいた最適な選択肢を提示する仕組みを構築し、継続的な改善サイクルを回すことが重要です。

まとめ

これまで述べてきたことから、真のコスト最適化は目先の費用削減ではなく、「人的資源の損失」という見えないコストの排除にあると言えるでしょう。

物価高騰下で安さだけを追及し、「キャンセル不可」などのリスキーな条件を強いることは、結果として隠れたコストを増大させます。
したがって、企業に求められるのは、地域・路線ごとの航空券や宿泊費のデータに基づいた正確な可視化と、現状のマーケットに対応した柔軟な出張規定やポリシーの見直しです。

出張者の利便性を損なうことなく最適な選択肢を提示し、継続的な改善サイクルを回すことこそが出張規定の根本的な見直しを促す原動力となり、コスト最適化と利便性の両立を実現する鍵となります。

貴社の出張費は、昨今の物価高騰の影響をどのように受けているでしょうか。
貴社の現状をデータで可視化し、最適な出張規定のロードマップを策定しませんか?
出張費の「真の最適化」に向けた見直しについて、ぜひお気軽にご相談ください。

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