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海外赴任者が不満に思うのはどんなところ?
待遇改善と福利厚生

 

公開日: 更新日: 海外赴任・駐在者
海外赴任者が不満に思うのはどんなところ? 待遇改善と福利厚生

海外赴任者に対する福利厚生の充実や待遇改善は、現地での業務パフォーマンスを向上させるために重要な要素です。
日本と言語や文化などが異なる外国での生活はどうしても心身の負担を強います。日本国内勤務者との公平性を保ちつつ福利厚生を充実させることが、負担を和らげることに繋がります。
また海外生活では狭い日本人コミュニティが形成され、境遇を同じくする他社の赴任者との待遇の違いを感じやすい傾向にあります。こうした違いは会社への不満にも繋がりやすいため、それらを解消し従業員エンゲージメントを高めるためにも福利厚生の充実は重要といえます。

同僚との公平性の担保・近所との公平感の演出

海外赴任者に対する福利厚生の提供の程度を決める際には、日本を含めた他国勤務者との公平性の担保と、同国に赴任する他社駐在員との公平感の演出が重要なポイントです。
「公平=Equity」と似た言葉に「平等=Equality」がありますが、両者の違いを説明した有名なイラストがあります。

同僚との公平性の担保・近所との公平感の演出 (出典:Interaction Institute for Social Change | Artist: Angus Maguire.
https://interactioninstitute.org/、http://madewithangus.com/)

平等とは同質同量な機会が与えられた状態で、公平とは同質同量な結果を保証することです。 以前のコラムでは、海外での賃金を物価水準によって決定する方法を解説しましたが、福利厚生においても各国の生活環境や赴任者を取り巻く状況に応じて変化させる必要があります。
物価水準の賃金への反映方法についての解説はこちら

このように、各国の環境の違いを念頭に海外生活での不便を解消して快適に過ごせるよう、必要な支援を行って福利厚生を提供することが、同僚との公平性の担保という観点です。

一方で、狭い日本人コミュニティの中では他社赴任者との待遇の違いが不満に直結しやすいため、現地での日系企業の平均的な待遇を調査し適切な水準で提供することも重要な観点です。
自社でコントロールできない他社の待遇を意識しすぎるあまりに社内の公平性を損なっては本末転倒であるため、「Aでは他社に劣るけどBは充実している」などできる範囲の待遇を改善し、公平感を演出する工夫も有効です。

具体的な福利厚生例

多くの企業で導入されている福利厚生としては以下のようなものがあげられます。
各国の生活環境や社内全体のバランスを考慮して内容を決定することが必要です。

住宅 家賃を会社が負担することが一般的です。
現地での治安等を考慮し従業員の安全を守る上でも、会社の指定住居を提供するケースや、家賃上限の範囲内で指定エリアの中から本人が選ぶケースが多いようです。
光熱費負担やハウスキーパーの補助を拠出するケースもあります。
自動車 乗用車の貸与・ガソリン代負担・運転手付き車両の手配などを提供するケースも多くあります。
特に治安の心配がある都市の場合、徒歩や公共交通機関での移動が従業員の安全上のリスクになるため車両が提供されることが一般的です。
保険・医療 保険は会社が負担し包括加入することが一般的です。
傷病を生じた際に現地で医療機関を受診するためのサポートや、オンラインでの医療相談・万一の際に医療搬送サービスなどが利用できるケースも多くあります。
日本との環境の違いを踏まえてメンタルヘルスケアサポートを導入するケースも多くあります。
一時帰国 頻度は様々ですが赴任期間や形態(家族帯同か否かなど)に応じて一部の一時帰国費用を負担することが一般的です。
また、通常の休暇制度とは別に赴任前・帰任時の休暇が与えられるケースも多くあります。
家族の生活支援 家族全体が現地での生活に適応できるように、こどもの学校選びや家族も含めた言語学習支援などを提供するケースも多くあります。

まとめ

海外赴任者に対する福利厚生の充実は、業務パフォーマンスの向上や従業員エンゲージメントを高めることに繋がります。
その際、日本国内勤務者との公平性を保つとともに、現地の日系企業の平均的な待遇を調査し適切な水準で提供することが重要です。

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