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AI時代に勝ち残る企業の秘密は
“人的資本経営”と“異文化体験”

公開日: 企業イベント

AIの進化がもたらす経営課題と人的資本経営の台頭

AI技術の進化は、私たちのビジネス環境にかつてない変化をもたらしています。生成AIや自動化技術の普及により、業務効率化や新たなビジネスモデルの創出が加速する一方、多くの企業が「AIの台頭」を脅威として捉えています。

特に、AI技術の導入が進む中で「自社の競争力は今後どこに求めるべきか」「人材の役割はどう変わるのか」といった根本的な問いに直面している経営層・人事担当者も少なくありません。AIの進化は、単なる業務効率化にとどまらず、企業の意思決定や事業戦略そのものにも大きな影響を与えています。

たとえば、AIによるデータ分析や自動化が進むことで、従来の経験や勘に頼った経営判断が見直され、より客観的かつ迅速な意思決定が求められるようになりました。一方で、AIが担えない領域――すなわち「人間ならではの価値創出」への期待が高まっています。

このような時代において、人的資本経営は単なる人事施策ではなく、企業の持続的成長を支える経営戦略の中核となりつつあります。人的資本経営とは、従業員一人ひとりの能力や多様性、創造性を企業価値の源泉と捉え、戦略的に投資・育成していく経営手法です。多様性やリーダーシップ、高度専門人財への意識は高まっていますが、実は「創造性」への理解や投資は、まだ十分に進んでいないのが現状です。今後は、AI時代における人的資本経営のあり方が、企業の競争力を大きく左右することになるでしょう。

AIが苦手とする「創造性」が企業の未来を左右する

AI時代の競争力を高めるためには、AI技術そのものの活用やDX推進が注目されがちです。しかし、技術格差が急速に縮まる現代において、真の競争力の源泉は「人的資本の創造性」にあるという“あまり知られていない事実”が、学術的にも明らかになりつつあります。

AIは膨大なデータ処理やパターン認識には優れていますが、

・デザイン思考(ユーザー視点で課題を捉え、解決策を創出する力)
・アナロジー思考(異なる分野の知見を組み合わせて新たな発想を生み出す力)
・バイアスフリー思考(固定観念にとらわれず柔軟に考える力)

といった「創造性」に依拠する能力は、依然として人間にしか発揮できない領域です。創造性は、単なるアイデア発想力にとどまらず、課題発見力や問題解決力、そして新たな価値を生み出す実行力までを含みます。

AIが進化しても、未知の課題に対して柔軟にアプローチし、既存の枠組みを超えたソリューションを生み出す力は、現時点では人間にしか備わっていません。今後は、こうした創造性を持つ人財が、企業の競争力を左右する時代が本格的に到来します。そのためには、従来の「知識やスキルの習得」だけでなく、「創造性を引き出し、伸ばす」ための教育・研修が不可欠です。

にもかかわらず、多くの企業では「創造性の育成」が人的資本経営の中で十分に位置づけられていないのが実情です。今こそ、創造性を企業の中核的な価値として再定義し、戦略的に育成していく必要があります。

異文化体験が創造性を引き出す理由とその効果

では、どうすれば従業員の創造性を高めることができるのでしょうか。その有効な手段の一つが「異文化体験」、特に「海外研修」です。

「海外研修」は、単なる語学学習や異文化理解にとどまりません。異なる文化や価値観、ビジネス慣習に触れることで、参加者は五感を使って未知の情報をインプットし、自らの感性をアウトプットする体験を得られます。この「非日常」の環境が、固定観念を打ち破り、柔軟な発想や新たな気づきを生み出す土壌となります。

たとえば、海外の現地企業との交流やフィールドワークを通じて、参加者は自分たちの常識や価値観を相対化し、新たな視点を獲得します。また、異文化環境でのコミュニケーションや課題解決の経験は、帰国後の業務にも大きな影響を与え、イノベーションの種となります。こうした体験を積極的に取り入れることで、組織全体の創造性が底上げされるのです。

このように、異文化体験はAI時代に求められる「人財のクリエイティビティ」を磨く上で、極めて有効な投資と言えるでしょう。

創造性を組織に根付かせるための文化と仕組みづくり

人的資本への投資は、単発の研修や海外体験だけで完結するものではありません。本質的な創造性の開花には、日常的に「新しい発想を歓迎し、挑戦を後押しする」組織文化の醸成が不可欠です。

たとえば、海外研修で得た気づきやアイデアを社内で共有し、実際の業務やプロジェクトに活かす仕組みを整えることで、学びが一過性のものではなく、企業全体のイノベーション力へと昇華します。また、経営層や人事部門が「創造性の発揮」を評価指標の一つとして明確に位置づけることで、従業員の意識も大きく変わります。

「失敗を恐れずに新しいことに挑戦できる」「多様な価値観を受け入れ、議論できる」――そんな風土が、AI時代における人的資本経営の基盤となるのです。さらに、社内でのアイデアコンテストや異業種交流会、クロスファンクショナルなプロジェクトチームの編成など、日常的に多様な発想が生まれる場を設けることも効果的です。経営層自らが新しい挑戦を後押しし、失敗を許容する姿勢を示すことで、従業員の心理的安全性が高まり、創造的な行動が促進されます。

“IT投資”から“人財投資”へ
――企業変革を実現する新常識

これまで多くの企業は「イノベーション=IT投資」と捉え、AIやDXへの資本投入を優先してきました。しかし、技術のコモディティ化が進む今、イノベーションの本質は「人財の創造性」にシフトしています。
AI時代を勝ち抜くためには、

・IT分野への投資だけでなく、
・人財のクリエイティビティを磨き、
・ビジネスモデルそのものを変革できる人財を育成すること

が不可欠です。人的資本への投資は、短期的な成果だけでなく、中長期的な企業価値の向上にも直結します。たとえば、海外研修で得た知見をもとに新規事業を立ち上げたり、現地でのネットワークを活用してグローバル展開を加速させたりと、人的資本投資が企業の成長エンジンとなる事例は、さまざまな業界で増えています。

こうした成功事例は、「海外研修=報奨や慰安」という従来のイメージを覆し、「企業変革の起点」としての価値を証明しています。今後は、IT投資と同等、あるいはそれ以上に「人財投資」の重要性が高まることは間違いありません。

“人”の力で未来を切り拓く

AI技術の進化は今後も加速し、業務の自動化や効率化はますます進展していくでしょう。しかし、どれほどテクノロジーが発展しても、「新しい価値を生み出す力」は人にしか備わらない本質的な強みです。

今、企業に求められているのは、人的資本経営を単なる流行や制度改革として捉えるのではなく、持続的成長を実現するための“本質的な経営戦略”として本気で向き合うことです。異文化体験を通じて従業員の感性を磨き、組織全体で創造性を高める――この挑戦こそが、AI時代における企業の競争力を決定づける最大の鍵となります。

HIS法人営業本部は、長年にわたった団体旅行の企画・運営で培ったノウハウを活かし、数多くの企業様の海外研修をサポートしてきました。私たちは、単なる研修旅行の枠を超え、人的資本経営を本質から支援するパートナーでありたいと考えています。海外研修の企画から運営、現地での学びの設計、帰国後のフォローアップまで、トータルでご提案・ご支援いたします。

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